ニュースリリース
クルマ・技術
マツダ、塗装工程における環境負荷をさらに低減
マツダ株式会社は、日本ペイント株式会社と共同で、揮発性有機化合物(VOC*)および二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減できる下塗り塗料(電着塗料)を新開発した。この新しい塗料は、世界最高水準の鋼板への塗装効率を実現し、防錆品質も向上させることができる。2005年5月から宇品第2工場に導入しており、年内には国内の4工場すべてに展開する予定である。p> * VOC:(Volatile Organic Compounds) マツダはこれまで、中塗り・ベース(上塗り)・クリアの塗装工程を集約した「スリー・ウェット・オン塗装技術」を、世界に先駆けて開発し国内の全工場に展開しており、VOCとCO2の排出低減に大きな効果をあげている。今回開発した塗料はその前工程の下塗り工程で環境負荷物質を大幅に低減するものである。これらの技術を組みあわせることで、マツダは塗装工程において一層高いレベルの環境保全活動に取組んでいく。新下塗り塗料導入による成果(4工場導入時) 1)下塗り塗装工程におけるVOC排出量 年間32トン削減。 新下塗り技術の概要 電着塗装は、車体を塗料中に沈め、電気を流すことによって鋼板上に塗料を付着させる工程である。車体の内側にも塗膜を付着させることができるため、車体内部からの錆を防ぐ目的で自動車用下塗り塗装に一般的に使用されている。しかし、従来の塗料では電気の流れやすい車体外側部分と電気の届きにくい車体内側部分では塗装膜厚に大きな差ができ、また内側には均一な塗装膜が形成されにくかった。 今回開発した電着塗料は、塗料特性を改良することにより少ない電気量で塗装ができる上に、内側にも均一な塗装膜を形成でき車体内側の防錆性能を高めることができた。 |